大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和35(オ)1005 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人弁護士諫山博の上告理由第一点について。

原判決の引用にかかる第一審判決はその挙示の証拠によつて認定した事実関係に

基き本件賃貸借は借地法九条にいわゆる一時使用の目的を以て賃貸したこと明かな

場合に該当するものと判断したのであつて、右判断の過程に所論右法条の解釈適用

を誤つたかきんあるを見出し得ない。所論は右に反する独自の見解に外ならないも

のであつて、採るを得ない。

同第二点について。

原判決の引用する第一審判決は、その判文によつても明かなとおり、本件当事者

間には(四)の特約条項として、被上告組合において必要ある場合には上告人は本

件家屋を撤去し本件土地を明渡すべき旨の合意がなされている事実を認定した上、

被上告組合は上告人に対し右特約に基いて昭和二七年九月二九日附(その翌日到達)

の内容証明郵便を以て明渡請求をした(この点は当事者間に争がない)が故に被上

告組合の本訴請求は是認さるべきであると判断しているのであるから、原判決には

所論の違法ありというを得ない。所論は原判決を正解しないものというの外なく、

採るを得ない。

同第三点について。

所論は原審において主張且つ判断のない事項であるばかりでなく、前示特約にい

わゆる被上告組合において必要ある場合とは所論いうように必ずしも客観的な妥当

な必要性がある場合と理解しなければならない筋合があるわけのものではないから、

原判決には所論の欠点あるものとは云い難く、所論も採用できない。

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同第四点について。

しかし、記録によれば、上告人は原審昭和三四年三月一二日の口頭弁論において

所論準備書面に基いて陳述した後、その陳述の趣意は従来の主張を変更するもので

ない旨特に釈明していることが明らかであるから、原判決には所論判断遺脱等の違

法ありと云い難く、従つて所論も採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い裁判官全員の一致で主文

のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 高 木 常 七

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